監理団体から「監理支援機関」への移行ガイド
監理支援機関への「進化」の全体像

~行政書士が教える新許可要件のすべて~
監理団体の皆様、お疲れ様です。2027年(令和9年)4月1日からスタートする「育成就労制度」では、これまでの「監理団体」は「監理支援機関」へと名称を変え、その役割と許可基準が大きくアップデートされます。


- 💡 行政書士のアドバイス 「今までの許可があるから大丈夫」という考えは禁物です。新制度では「全員、新規で許可を取り直し」となります。基準も厳格化されているため、早めの準備が欠かせません。
1 監理支援機関への「進化」の全体像
新制度では、外国人の人権保護とキャリア形成が重視されます。
- 旧:技能実習(監理団体):技術移転、国際貢献、転籍制限。
- 新:育成就労(監理支援機関):人材確保・育成、本人意向の転籍支援、日本語能力向上。
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2【図解】厳格化された「5つの柱」許可要件

情報出典:育成就労制度 監理支援機関向け解説動画 出入国在留管理庁
監理支援機関の許可を得るためには、この5つのハードルをクリアしなければなりません。。

①財務の健全性(債務超過の禁止)
- 要件:債務超過がないこと。
資産状況が不安定な団体は、そもそも許可が下りません。
経営状態の改善や増資など、今のうちから対策が必要です。
② 受入れ機関数(2者以上の原則)

- 要件:監理支援を行う受入れ機関が「原則2者以上」であること
特定の1社のみを支援する「抱え込み」を防ぎ、機関としての独立性を担保するためです。
③ 【重要】役職員の配置基準(計算式)
ここが最も大きな変更点です。以下の2つの数式を同時に満たす必要があります。
- 📝 具体的なシミュレーション
例えば、受入れ企業20社、外国人100人を抱える団体の場合: - 機関数:20 ÷ 8 = 2.5 → 3名以上
- 人数:100 ÷40 = 2.5→ 3名以上👉 結果、3名以上の常勤役職員が必要になります。
| 項目 | 基準(これを超える人数が必要) |
| 常勤役職員の基本数2名以上 | 2名以上 |
| 受入れ機関数基準 | 受入機関数 ÷ 8 |
| 外国人数基準 | 育成就労外国人数 ÷ 40 |

④外国人が母国語で相談できる体制
母国語を使用できる者または母国語の通訳人を常勤として配置
(義務ではない)
(例)
・翻訳アプリなど活用して、いつでも母国語相談ができる体制を構築
・母国語 通訳人の連絡先を把握して、この者と契約をしておく
⑤外国人の緊急時に対応できる体制

夜間・休日も対応可能な緊急連絡先を育成就労外国人と共有
緊急時は駆け付けられるようにしておく
(例)
・ 電話、メール、SNSで互いにメッセージを送受信できるように
・緊急時にあっても対応してもらえるよう依頼しておく等
日本語能力修得環境の整備

外国人にキャリアアップしながら働いてもらうために
受入企業は日本語習得バックアップ
・ 技能の修得計画
・日本語の修得の計画
(例)
・計画に沿って修得させる。
・受験しているかも確認。
転籍の調整

監理支援機関は外国人からの転職希望があれば調整おこなう
関係各所との連絡・調整
・一定の要件をクリアし本人が希望すれば、本人意向の転籍が可能
外部監査人の設置(完全義務化)
これまで「外部役員」または「外部監査人」の選択制でしたが、
新制度では「外部監査人」の設置が必須

- 誰がなれる?:弁護士、社会保険労務士、行政書士など。
- 条件:養成講習の受講 + 独立性(密接な関係がないこと)。
💬 「ここがポイント!」(吹き出し) 「監査の客観性がより厳しくチェックされます。身内のような関係性では認められませんよ!」の顧客に依頼すればマーケティング効果が最大化するか、戦略的にリストアップします。
4スケジュールと「みなし」規定について
「施行日(2027年4月1日)までに今の技能実習生が残っていたらどうなるの?」という不安にお答えします。
📅 移行のタイムライン
- 2027年4月1日:育成就労制度スタート。
- 新規申請:現監理団体は、この日までに監理支援機関の許可申請を行います。
- みなし期間:監理支援機関の許可を受ければ、旧制度の「一般監理事業」の許可も持っているとみなされます。
【重要】 施行日以降に現在の監理団体の有効期限が切れる場合でも、監理支援機関の許可を取得していれば、別途「技能実習」の更新手続きをする必要はありません。「新制度の許可=旧制度の継続」というセット扱いになります。
5 スケジュールと「みなし」規定について
- 直近の決算書を確認:債務超過になっていませんか?
- 外部監査人の候補を選定:行政書士や社労士など、信頼できる専門家を探しましょう。
- 人員配置の再計算:新基準(8で割る、40で割る)で足りていますか?
- 日本語教育の強化:優良認定のために、日本語試験(JLPTなど)の合格実績を積みましょう。
- 転籍支援のフロー作成:本人意向の転籍に対応できる体制を社内で協議しましょう。
💡 まとめ:新時代のパートナーとして
育成就労制度は、これまでの「実習」から「就労・育成」へと舵を切る大きな改革です。監理支援機関には、よりプロフェッショナルな管理体制が求められます。
基準が厳しくなる一方で、適切に運営している団体にとっては、「優良枠の拡大」や「転籍支援」という新たなビジネスチャンスでもあります。
💬 最後に一言(吹き出し) 「許可申請は書類の山になります。特に『外部監査人』との契約や人員配置の証明は複雑ですので、早めに動いていきましょう!」

