監理支援機関の財産的基礎の要件

育成就労・技能実習

監理支援機関の許可を受けるためには、法第25条に基づき、事業を適正に遂行するに足りる「財産的基礎」を有していることが条件となります 。具体的には、直近の決算状況において以下の基準をクリアしている必要があります。

1. 財産的基礎の判定基準(表)

許可申請にあたっては、直近2事業年度の決算書(貸借対照表・損益計算書等)を提出し、以下の財務状況がチェックされます

項目基準(要件)備考
欠損金の額「繰越欠損金 - 任意積立金等」「資本金(出資金)」 を超えていないこと資本を大幅に食いつぶしていないかを見られます。
自己資本額負債の総額の「10分の1」以上 であること借金過多にならず、一定の正味財産があることが求められます。
債務超過の有無債務超過(負債 > 資産)ではない こと原則として、資産が負債を上回っている必要があります。

2. 基準を満たさない場合の対応(中小企業診断士等の評価)

もし直近の決算で上記の基準を一つでも満たせない場合、直ちに不許可になるわけではありません。その場合は、中小企業診断士や公認会計士、税理士による「改善の見込みがあること」を証明する評価書を添付することで、補完できる場合があります。

  • 評価内容: 今後の事業計画に基づき、概ね3年以内に上記財務基準を達成できる見通しがあるかどうかが厳しく審査されます。

3. 許可申請時の必要書類

財産的基礎を証明するために、以下の書類の提出が義務付けられています 。

  • 直近2事業年度の決算報告書: 貸借対照表、損益計算書(または収支計算書) 。
  • 資産の内容を証する書類: 預金残高証明書、不動産の登記事項証明書など、権利関係を裏付ける資料 。
  • 法人税の納税証明書: 滞納がないことを確認されます。

プロのアドバイス:移行期の注意点

技能実習の「監理団体」から「監理支援機関」への切り替えに際し、過去の赤字が累積している団体は特に注意が必要です。特に育成就労制度では、外国人の「転籍」に伴う支援業務など、予期せぬコストが発生する可能性も考慮されます。

もし財務要件に不安がある場合は、申請直前の決算で増資を行う、あるいは早期に専門家の経営評価を受けるなどの対策が必要です。許可の有効期間は実績により「3年以上」で設定されますが、財務基盤が脆弱と判断されると、期間が短縮されるリスクもあります

不備のない申請のため、まずは直近の決算書をお手元に、現在の立ち位置を確認されることをお勧めいたします。


※本解説は、提出された「第5章 監理支援機関の許可等」の資料に基づき作成しています。具体的な審査運用については、今後発表される詳細な審査要領等もご確認ください。

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